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センメルヴェイス反射semmelweis

センメルヴェイス反射とは 通説と異なる新発見や事実を拒絶する反応のことです。

わが師 西原克成先生の歯科治療を考えるときに知っておいたほうがいいと思いますので少々説明をさせていただきたいと思います。
そんなに優れた治療法なら30年近くたってなぜまったく普及していないのか、なぜAmazonなどの書評が酷評ばかりなのか(これはo-リングテストがある程度以上できないと何を言っているのかちんぷんかんぷんなのは仕方ないのです。私も理解できるようになるのに15年かかりました。)
“センメルヴェイス反射”と“認識共同体”というワードで理解しやすいと思います。
19世紀ウイーンの病院で分娩のとき助産婦さんだと産褥熱でお亡くなりになる妊産婦は3%なのに対しお医者さんだと30%と死亡率に10倍の差がありました。
当時研修医だったイグナーツ・センメルヴェイスは医者の手から出ている匂いが原因ではないかと仮説を立て、分娩の前に手を塩素でよく洗うようにしたところ劇的に死亡率が改善されました(パスツール以前の時代なので細菌という概念はまだない頃のお話です。ちなみに化膿レンサ球菌が原因菌です。)
これを上司に報告したところ病院を追放されてしまいました。
その後この考えを広めようと本を書いたところ今度は強制的に精神病院に入れられそうになりました。逃げ出そうとしたとき取り押さえられ、その時に負った怪我が原因でお亡くなりになりました。今では手洗いの生みの親として語り継がれる偉人ですが、本当に不遇な人生です。
昔も今も人の営みは大して変わらないようですので、私自身の体験からも当時の様子は容易に想像できます。
研修医ごときが何を言う、どの本にそんなことが書いてあった、思い付きでいい加減なことを言うな、科学的根拠を出せ(細菌という概念はまだない)俺たちはこのやり方で何十年やってきたんだ、全否定するのか、俺たちを人殺しだと言うのか、○○先生の教えが間違っているというのか、○○先生の本を読んで出直してこい。
人は誰でも自分が正しいと信じて人生掛けて取り組んできたことを否定されれば、それは面白くないでしょう。今までやってきたことが間違えだったとわかったとしても、それが人の命にかかわること(歯科の場合は命まではいきませんが健康やらQOLなど)であれば、いやいやなんか今までのやり方は間違っていたみたいなんだけど、何百人も殺しちゃって、それにそのご家族にもずいぶんつらい思いをさせてしまっちゃったけど…ごめんね、とはなかなかいかないでしょう。
それはそうです。今の地位も危うくなりますから、自己保身にはしるのも無理もないことなのです。
認識共同体とは同じ考えを持った集団ということです。
私自身も“寄らば大樹”と20代のころまでは家庭だけでなくいろいろなところでさんざん言われてきました。
多数派に合わせないと“こいつ訳が分からないから排除したい”とおもわれるぞ、仲間に入れてもらえないぞ、狭い業界なのだから気をつけろ。わかってはいるのですが、気が付いてしまってからは見て見ぬふりが出来ない性質なのでもう仕方ないですw
かといって私が西原先生の教えを広めていこうなどとたいそうな野望を持っているわけではありません。
西原先生がこれだけ活躍をなされて今の状況なのですから、私ごときがどうこうできるわけがありません。
ご縁のあった患者さんに少しでもお役に立てればそれでいいのです。
変に目立たず、ひっそりとその教えを法灯明として、日々の臨床に活かして行こうと思っています。

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